2008年4月15日 (火)

青少年ネット規制法案

『青少年ネット規制法案』の話、当協会でもフィルタリング情報を提供していたりして、ひとごとではありません。が、この迷惑メール対策の活動とは直接関係はありません。で、『臭いものにフタをしても、何一つ解決しない』という小寺さんの記事を読んで、個人的に主旨には共感するところが多いと感じました。というのも、私も何度か書いているつもりですが、迷惑メール対策に於いても、情報リテラシー教育は重要だと考えるからです。今年度の活動目標の一つとして具体的に詰めていきたいと個人的には考えています。

記: 迷惑メール対策委員会委員 樋口貴章

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2008年3月27日 (木)

「ちょっと待って、ケータイ」

当委員会の活動とは直接の関係は無いのですが、二月に「ちょっと待って、ケータイ」リーフレット と言うのをインターネット協会で作成して、全国の小学校6年生約120万人に配布したのだそうです。配布数で言えば、当協会の活動の中では最大のものでしょう。なぜ、小学校6年生が対象かと言えば、「携帯電話の所持率が中学校入学時に顕著高まる」ので、その前に所持予定者の啓発が目的と言うわけです。なんだ、お子様向けか、と思われるかもしれませんが、あらためて眺めてみるとおとなでも役に立つことがあるかもしれませんし、小学6年生以外の方が読んでも役に立つかもしれませんので、上記リンク先からPDFファイルをダウンロードして眺めてみてはいかがでしょうか。

他方、「悪党に努力は要らない――“カモ”はまだそこら中に」と言う記事もありました。逆説的な手法で、メール利用者の注意を喚起しているということでしょう。出会い系やフィッシングなどにひっかかる人が減れば、迷惑メールを送信しても採算合わないようになるはずなのですが、未だに送り続けられていると言うことは・・・この人の言うことは正しいと言うことでしょうか。残念なことです。

記: 迷惑メール対策委員会委員 樋口貴章

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2008年3月12日 (水)

スパム発信地トップは「ピトケアン島」って・・・

発信地トップは「ピトケアン島」」と言うニュース記事が目にとまりました。セキュリティ・ベンダーのSophosからの発表ですが、今回の試みは「人口比率で見たスパム中継国」だそうです。この「ピトケアン島」、WIkipediaによると人口47人。そこに一台でもspam中継するボット感染したPCがあれば、トップになるということでしょうか。それ以外の上位にランクされている国・地域も、人口が少ないからちょっとした数で上位にランクされやすいと言うだけですよね。Sophosの発表そのものを見て、Wikipediaで人口を調べると、2位のニウエが人口2,100人程度、3位のトケラウの人口は1,400人程度・・・とトップ10に入っている国・地域はあまり実質的な意味を持たないと見た方がいいでしょう。人口100万未満の国・地域は除いた方が良かったのではないでしょうか。

好意的に解釈すれば、普通の統計方法では常にアメリカやロシアや中国がspam送信国上位としてほぼ不動の地位を占めているので、それ以外の国での対策を喚起するために違う見方を提示してみたと言うところでしょうか。とは言え、各国におけるコンピュータやコンピュータ・ネットワークの普及状況の差異が存在するわけですから、単純な人口比率に基づく分析にはあまり意味がないことに変わりはないと思います。「日本は32位から136位に後退」などと言われても喜んでいる場合ではありません。

記: 迷惑メール対策委員会委員 樋口貴章

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2008年3月10日 (月)

第五回迷惑メール対策カンファレンスは2008年5月20日

ブログの更新がなかなかできなくて済みません。3月の迷惑メール対策委員会での検討の結果、ブログのタイトルが「対策情報」→「よもやま話」になりました。厳密に言えば対策情報と言い難いような話も含めて、迷惑メールの周辺の多種多様な話を適宜提供していくのが目標です。

さて、当協会からのプログラム内容を含めた正式発表は4月になる予定ですが、日程は確定しているので、事前告知しておきます。これまで毎年5月に行ってきた迷惑メール対策カンファレンス、今年は第五回になりますが、開催が決定し、日程と場所は確定しました。現在、4月の正式発表に向けてプログラム内容の確定のために鋭意作業中です。5月20日(月)、午前中からの丸一日企画を検討中です。詳細は正式発表をお待ちください。場所は例年通りコクヨホールです。ひとまず、皆様のスケジュール確保、よろしくお願いします。

あと、昨年、書きかけて放置していたものを追記しておきます。

---引用始め

第四回迷惑メール対策カンファレンスを終えて

5月に四回目を迎える迷惑メール対策カンファレンスを開催し、今回も多くの来場者を得て、カンファレンスそのものは成功裏に終えることができたと考えている。いつも思うのは、このようなネガティブなテーマに多くの人が来場すると言う状況はいいことなのかということである。一番良いのは、このようなカンファレンスを開催せずに済むように、「え、迷惑メール?昔はそういうのもあったんだってねぇ」と言われる世の中を作ることだが、今のところ、なかなか難しそうである。一番悪いのは、みんな迷惑を被っているにもかかわらず、誰も何もしないことである。そう言う意味では、なんとかしようと考えている人たちが多く集結してくれる状況というのは、悪くない。そう考えてきたが、特に今回は、そうやって集まっていただいた方々に今までの対策の手応えを感じてもらえる内容であったと思う。カンファレンスの講師の方々、参加者の皆さん、そしてスタッフ一同に感謝したい。今回は制度的な解釈の進展も示され、JEAGからはOP25Bの成果に関して納得のいけるデータを提供していただき、迷惑メール対策の一つとして着実な進展があったことを提示できたのではないだろうか。迷惑メールを即座に100%シャットアウトすることは困難だが、少しずつでも迷惑メールを出しにくい状況を整えていくことが重要であるし、そのために遅々たる一歩かもしれないが進むべき部分は進んでいるのだと言うのは明るい話であろう。

---引用終わり

現時点から顧みると、甘い見通しだったような気もしますが、OP25B自体は、迷惑メール対策の終わりではなく、始まりに過ぎませんので、それほどボケた話でも無いかなあと考えて、当時の気持ちをそのまま載せてみることにした次第です。今年のカンファレンスでは、その先に進める話をできるだけプログラムに盛り込みたいと考えています。そうでないとカンファレンスする意味ありませんからね。今年は迷惑メール対策関連の法改正も行われます。迷惑メール送信者を包囲する動きは着実に進展しています。

ん~、今回も、ちょっと硬めの話かもしれません。次回以降、もう少し柔らかめの話も書いていきたいと思います。

記: 迷惑メール対策委員 樋口貴章

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2008年3月 4日 (火)

特定電子メール法の改正案が国会に提出されました。

2008年2月29日に総務省が国会に特定電子メール法の2回目の改正を行なう法案を提出しました。

2007年7月以来総務省が開催している「迷惑メールへの対応の在り方に関する研究会」の「中間取りまとめ」に沿った形で、メールのオプトイン規制への移行や法人に対する罰金額の上限を3千万円に引き上げることなどが柱となっているとされています。

しかし改めて詳細に見ると、色々他にも重要なポイントがあります。

まず2条2号の特定電子メールの定義が変わりまして、国内からの送信の他、国内への送信が対象となることになりました。これにより海外初でも国内宛であれば、この法律の対象になることが明記されました。

次にオプトインに関連して、オプトインに基づいて特定電子メールを送る場合は、オプトインを受けた側はその記録を保存する義務があるとされています。(3条2項) 具体的には総務省令に定めるところにより、とありますが、これって義務としては結構きついですね。同様な義務は経済産業省でも検討されていましたが、改めてこれだけ見ると事業者側はしびれますね。

また、オプトインの例外として、3条1項4号には、総務省例で定めるところにより、自己の電子メールアドレスを公表している団体又は個人(個人にあっては営業を営むものに限る)とあります。ホームページにアドレスをさらしておくと、オプトインしていると同じことにされてしまうんですね。個人の場合は営業以外のホームページは含まれませんが、ホームページにアドレスを出すことに今後皆一層慎重になると思われます。今までもアドレスをさらすのはあまり推奨されてきませんでしたが、連絡先の記述のないホームページはちょっと不便です。

11条では、送信者情報を偽った電子メールの送信がされたときに、電気通信事業者は字自己の電子メール通信役務の円滑な提供に支障を生じ、または(以下略)、る場合は役務提供を拒否できることになります。これはすなわちSPFなどの送信ドメイン認証で詐称と判定されたメールについては、受信側のサーバーで支障が生じるような場合はそのメールを破棄しても違法ではない、とされたことだと思います。

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2007年7月31日 (火)

迷惑メール送信をビジネスにさせないために-その2

以前、『迷惑メール送信をビジネスにさせないために』と言うタイトルでブログを書いた。2007年7月29日の日経新聞に『ネット通販の広告メール、無断送信禁止・経産省が法改正へ』と言う記事が出た。

迷惑メール対策に関しては、おおざっぱに言えば、送信経路に関しては総務省、送信内容に関しては経産省の管轄になるので、それぞれ別個の法律があり、連携して不法送信者を規制・摘発する枠組を強化してきた経緯がある。

今回の記事の内容は、経済産業省の

2007.6.27     [パブリックコメント]産業構造審議会消費経済部会特定商取引小委員会中間とりまとめに対する意見募集について

に基づいているようだが、今回の中間とりまとめの中では、迷惑メール送信を業として成立させている金銭的な流れに関しても取り締まる方向性を打ち出しているようなので、今後の流れに注目したい。

記: 迷惑メール対策委員会委員 樋口貴章

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2007年5月15日 (火)

ブログや掲示板のスパムコメントへの規制

4月よりインターネット協会迷惑メール対策委員会の委員長を、前任の樋口さんから引き継ぎました木村孝と申します。よろしくお願いします。樋口さんは初代の委員長として3年間ご活躍になられました。長らくおつとめいただきごお疲れさまでした。

さて、最近迷惑メールに対する対策が進んできているせいか、昨年辺りからブログのコメントやトラックバック、掲示板における書き込みを使った広告宣伝の書き込みが多くなっているように思います。大体が機械的にプログラムを使って書き込まれているようです。

これに対し何とか法的な規制をかけられないかと考えているのですが、先般経済産業省の方とも相談したのですが、はやり難しいのではないかと言われてしまいました。

経済産業省の法律で迷惑メールを規制しているのは、特定商取引法なんですが、この法律は元が訪問販売法という通り、訪問販売や通信販売、電話勧誘販売などについて規制をしています。メールを使って広告宣伝を行なうことは、この通信販売のひとつとして規制されています。※

基本的に営業方法に対する規制は、憲法上の自由との兼ね合いから、合理的な理由なしに行なうとたとえ法律であっても憲法違反になるそうです。メールは受信を希望するしないにかかわらず送信者が積極的に送信する営業活動であるのに対し、ブログを見るとか、掲示板を見るとかは、その営業メッセージを読む人にとっても、ある程度の積極的な活動をすることが前提となっており、何もしないのに営業活動のメッセージが届けられるメールとは区別して考えられるようです。

営業的な宣伝の書き込みを見たくない人は、ブログや掲示板を見なければ良い、という考え方もできるので、法律でブログや掲示板に対するスパムコメントへの規制は難しいということのようです。

※たとえば、未承諾広告のメールについて、メールを希望しないときにその旨を相手に伝える(オプトアウトする)ための連絡先を表示する義務などについては、以下のように定められています。

(通信販売についての広告)
第十一条
(2項)
前項各号に掲げる事項のほか、販売業者又は役務提供事業者は通信販売をする場合の指定商品若しくは指定権利の販売条件又は指定役務の提供条件について電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であつて経済産業省令で定めるものをいう。以下同じ。)により広告をするとき(その相手方の求めに応じて広告をするとき、その他の経済産業省令で定めるときを除く。)は、経済産業省令で定めるところにより、当該広告に、その相手方が当該広告に係る販売業者又は役務提供事業者から電磁的方法による広告の提供を受けることを希望しない旨の意思を表示するための方法を表示しなければならない。

(電磁的方法による広告の提供を受けることを希望しない旨の意思の表示を受けている者に対する提供の禁止)

第十二条の三販売業者又は役務提供事業者は、通信販売をする場合の指定商品若しくは指定権利の販売条件又は指定役務の提供条件について電磁的方法により広告をする場合において、その相手方から第十一条第二項の規定により電磁的方法による広告の提供を受けることを希望しない旨の意思の表示を受けているときは、その者に対し、電磁的方法による広告の提供を行つてはならない。

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2007年5月14日 (月)

迷惑メール送信をビジネスにさせないために

今や大昔の話となってしまったような気もするが、インターネットの商用利用が始まる以前、イタズラとして迷惑メールを送信するケースはあったが、業としての送信は無かったかと思う。そして、インターネットの商用利用開始以降、迷惑メール送信量が増え始め、電子メール全体に占める割合は7割とも8割とも言われるようになってしまった。

現在、迷惑メール送信はビジネスとして成り立っていると言われている。そういう意味では、ビジネスとしての送信を減らすためには、迷惑メール送信がビジネスとして成り立たないようにする必要がある。具体的にどうすればいいかと言うと、受け取った各自が注意深く行動しなければならないというしかないところに歯がゆさもある。

ITmediaの記事『引っかけスパムメールには「3ない」で対抗を――Sophos』にも、

こうした手法に引っかからないために、スパムメールに対して『買わない』『試さない』『返事しない』ことをお勧めしたい

と書いてある。電子メール利用者側でできることとしては、実に地道な努力を続けねばならないということになるが、皆さんのご理解・ご協力をお願いしたい次第である。

記: 迷惑メール対策委員 樋口貴章

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2007年4月26日 (木)

『迷惑メール』と言う用語

以前、submissionの訳語として『投函』を用いることに関して書いたが、用語の問題が重要なのは、迷惑メール対策に限った話ではない。翻訳を行うと、その訳語が適切であるかどうかと言う問題以外に、訳語が持つイメージで、本来意図されていたことと異なる解釈や行動が生まれてしまうこともある。こういった問題に関する考察に関しては、柳父章の『ゴッドは神か上帝か』が、キリスト教におけるゴッドの概念が日本や中国に伝えられた際の訳語のもたらした社会的影響に関して触れていて興味深い。

と言うわけで、今回は『迷惑メール』と言う用語についての話。元々、古くからのインターネット技術者からはスパム(spam)と呼ばれていた。このスパムと言う呼称は、符牒(jargon)であるので、一般の人には分かりにくい。そもそも、呼称の由来からして、一般の日本人には分かりにくいだろう。スパム(Spam)とモンティ・パイソンの二つが前提知識として要求されるからである。この詳細は、Wikipediaなどにも解説があるので、そちらにお任せしよう。

そこで、英語ではUnsolicited Commercial E-mailと言う用語が使われているようだ。受信者の了承を得ずに送りつけられた、商用利用目的の電子メールと言う意味である。もっとも、国連のInternet Governance議論の場ではspamを使用していたようである。

そして、日本では『迷惑メール』と呼んでいる。この用語もあまり良いものではないのかもしれない。と言うのも、用語の一人歩きが始まる可能性がある。「いや~、『迷惑』と言うのは主観的な問題ですからねぇ」と言うものである。しかし、『迷惑メール対策』では、受け手が主観的に『迷惑』と感じるメール全てを対象としているわけではない。さすがに、法律の方はそういう誤解が起きないように『特定電子メール』として、取り締まる対象を条文に定めている。しかし、『特定電子メール』と言う用語だけでは具体的に何を指しているのかイメージがつかみにくいので、結果的に一般用語としては『迷惑メール』が使われていると言うところであろう。そう言うわけで、本委員会も『迷惑メール対策委員会』と言う名称を採用するに至った次第。

また、スパム(spam)と言う用語は、メールに限った話ではない。昨今では、ブログの普及により、コメント・スパムやトラックバック・スパムと言った問題も生じている。これらの問題は『迷惑メール対策』としては基本的には扱わない。もっとも、RBLの利用によるアクセス制限などは、コメント・スパムやトラックバック・スパムにおいても有効であると言う話も聞いている。共通して適用可能な対策技術も存在すると言うことである。

記: 迷惑メール対策委員会委員 樋口貴章

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2007年4月25日 (水)

迷惑メール対策委員会委員長交代

ほとんどブログを更新しないまま、新しい年度を迎えてしまいました。私は、年度末をもちまして、委員長の座を降りることにしました(委員としては残ります)。新しい委員長は、@Niftyの木村さんです。これまで、カンファレンスの挨拶などでネタとして使っておりました「グーグルにて『迷惑委員長』で検索すると私の名前がトップに来る」ということも今後は無くなるだろうと期待しております。その分、新委員長の木村さん、よろしくお願いします。

さて、新年度を迎え、迷惑メール対策委員会では、第四回カンファレンスの企画を進めています。詳細は近々公表される予定ですので、関心をお持ちの方々の参加をお待ちしております。

記: 樋口

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