4月よりインターネット協会迷惑メール対策委員会の委員長を、前任の樋口さんから引き継ぎました木村孝と申します。よろしくお願いします。樋口さんは初代の委員長として3年間ご活躍になられました。長らくおつとめいただきごお疲れさまでした。
さて、最近迷惑メールに対する対策が進んできているせいか、昨年辺りからブログのコメントやトラックバック、掲示板における書き込みを使った広告宣伝の書き込みが多くなっているように思います。大体が機械的にプログラムを使って書き込まれているようです。
これに対し何とか法的な規制をかけられないかと考えているのですが、先般経済産業省の方とも相談したのですが、はやり難しいのではないかと言われてしまいました。
経済産業省の法律で迷惑メールを規制しているのは、特定商取引法なんですが、この法律は元が訪問販売法という通り、訪問販売や通信販売、電話勧誘販売などについて規制をしています。メールを使って広告宣伝を行なうことは、この通信販売のひとつとして規制されています。※
基本的に営業方法に対する規制は、憲法上の自由との兼ね合いから、合理的な理由なしに行なうとたとえ法律であっても憲法違反になるそうです。メールは受信を希望するしないにかかわらず送信者が積極的に送信する営業活動であるのに対し、ブログを見るとか、掲示板を見るとかは、その営業メッセージを読む人にとっても、ある程度の積極的な活動をすることが前提となっており、何もしないのに営業活動のメッセージが届けられるメールとは区別して考えられるようです。
営業的な宣伝の書き込みを見たくない人は、ブログや掲示板を見なければ良い、という考え方もできるので、法律でブログや掲示板に対するスパムコメントへの規制は難しいということのようです。
※たとえば、未承諾広告のメールについて、メールを希望しないときにその旨を相手に伝える(オプトアウトする)ための連絡先を表示する義務などについては、以下のように定められています。
(通信販売についての広告)
第十一条
(2項)
前項各号に掲げる事項のほか、販売業者又は役務提供事業者は通信販売をする場合の指定商品若しくは指定権利の販売条件又は指定役務の提供条件について電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であつて経済産業省令で定めるものをいう。以下同じ。)により広告をするとき(その相手方の求めに応じて広告をするとき、その他の経済産業省令で定めるときを除く。)は、経済産業省令で定めるところにより、当該広告に、その相手方が当該広告に係る販売業者又は役務提供事業者から電磁的方法による広告の提供を受けることを希望しない旨の意思を表示するための方法を表示しなければならない。
(電磁的方法による広告の提供を受けることを希望しない旨の意思の表示を受けている者に対する提供の禁止)
第十二条の三販売業者又は役務提供事業者は、通信販売をする場合の指定商品若しくは指定権利の販売条件又は指定役務の提供条件について電磁的方法により広告をする場合において、その相手方から第十一条第二項の規定により電磁的方法による広告の提供を受けることを希望しない旨の意思の表示を受けているときは、その者に対し、電磁的方法による広告の提供を行つてはならない。